株式会社 ボウエキ
「もしもの備え」に心を込めて──株式会社ボウエキの挑戦
大阪市天王寺区に本社を構える株式会社ボウエキ(大下 昌宏代表取締役)を訪問し、防災用品への想いとこだわりについてお話を伝えていただきました。同社の代表取締役、大下社長は、大阪で阪神・淡路大地震を体験されたご経験があり、防災用品の重要性を実感されています。同社の活動は平成8年12月に日用雜貨の輸入・卸売業を開始したことから始まりました。その後、防災用品の開発に力を注いでいます。
大下社長のお話には、製品一つひとつに込められた使用者への深い配慮が感じられました。たとえば、避難所や被災地で使用されることを想定した「MOSHISONAシリーズ」のアルミシート。被災された方々がすこしでもストレスなく使用できるよう、以下の点に特にこだわりが詰まっています。
製品開発へのこだわり
- 音の低減:アルミが擦れる際の「シャカシャ音」を低減し、静かな環境を実現。
- コンパクト設計:持ち運びやすく、避難所でも扱いやすいように工夫された折りたたみ構造。この設計は、被災時に急激に増える需要に対応するため、わずかな位置でも大量に備蓄できるように考案されたものです。
- 4層構造の進化:ラミネート治膜層を加えた4層構造に改良し、保温効果を39%向上。
- 暖かさの追求:太陽光の吸収率を高める為に、金銀リバーシブルの素材を使用してより暖かさを追求。
環境への配慮
環境問題にも目を向け、防災用品として再利用可能なバイオマス素材を配合したアルミシートの開発にも取り組んでいます。これにより、製品が役目を終えた後も自然環境への負担を軒量する努力を続けています。
被災者のストレスを低減する工夫
避難所での生活は身体的にも精神的にも負担が大きいものです。ボウエキは、すこしでもその負担を低減するために、使用感や製品のデザインにも細かな配慮を重ねています。これには、製品を手に取る方々に「安心」や「心地よさ」を届けたいという大下社長の思いが込められています。
「防災用品は、急激に必要になるものです。そのときに早急に、かつ高質な製品をお届けすることが任務です」と語る大下社長の言葉には、防災用品メーカーとしての強い信念が感じられました。
株式会社ボウエキの製品は、単なる「備え」を超え、人々の安心と未来を支える存在です。同社の情熱と努力によって、防災用品の新しい価値がこれからも生まれていくことでしょう。「もしもの時」のための一歩先を見すえた取り組みに、私たちも期待を寄せています。