災害時も安心!坪井鈑金がEV車を使った充電サービスをスタート
岐阜県大垣市にある「坪井鈑金おくるま専科」(坪井自動車鈑金有限会社)が、創業65年の節目に新しい地域貢献の取り組みを始めました(2024年10月充電サービス開始)。その名も、災害時に電気自動車(EV)を使って地域住民に電力を届ける充電サービス。「防災」をキーワードに、これまで培ってきた技術と信頼を新たな形で地域に還元します。
EV車で地域を支える仕組み
このサービスでは、坪井鈑金が所有するEV車を活用します。災害時の停電時には、この1台でスマートフォン約3,000台分の充電が可能。冷蔵庫1台を1カ月間稼働させる電力も供給できるというから驚きです。
「災害時のエネルギー不足は深刻な課題です。この取り組みで少しでも地域の安心に繋げたいと思っています」と坪井英倖社長は語ります。
坪井社長がつくる“あたたかい”鈑金工場
坪井鈑金を訪れると、まず感じるのはその雰囲気の良さです。
「鈑金工場ってもっと無骨で堅苦しいイメージがあったけど、ここは全然違う」と従業員様や訪問者が驚くほど、やわらかくアットホームなオフィス空間が広がります。社長自らが笑顔で迎えてくれる温かさ、社員同士の和やかな会話、そして社内に漂う明るい雰囲気が、工場の中にも自然と溶け込んでいます。坪井社長の「社員が働きやすい環境を作りたい」という思いは、日常の小さな工夫や気配りにも表れており、技術の向上に専念できる環境づくりが、同社の高い技術力を支えています。
技術で企業価値を高める圧倒的努力
ただ温かいだけではなく、その裏には絶え間ない努力と挑戦があります。その中でも特筆すべきは、鈑金工場として圧倒的な品質の高さを証明する国際認証「TUV Rheinland®」の取得です。この認証は、高い技術力と品質管理が評価された証であり、国内でも取得している工場は限られています。
また、BMWの修理工場指定を受けるために、BMWジャパンの社長に直接手紙を書き、会社の取り組みを伝えるなど、行動力と熱意を持って機会を切り開いてきたエピソードも、同社の魅力を象徴しています。
鈑金工場を超えた挑戦
技術の向上だけでなく、福祉事業への展開や、時代の変化に対応する取り組みも坪井鈑金の大きな特徴です。福祉車両の修理・改造を手掛け、日本福祉車輌協会の認定工場として高い信頼を得ており、地域社会のニーズに寄り添ったサービスを展開しています。
「これからの時代、AIや人口減少、災害などの変化に立ち向かうには、“正しく恐れる”ことが大事」。その姿勢は、社員にも浸透しており、技術力と柔軟性を持って未来を切り拓こうとしています。
地域に根ざした未来へ
坪井鈑金の挑戦は、地域の課題を解決しながら企業としての成長も目指すものです。今回のEV車による充電サービスは、その新たな一歩。災害時の支援だけでなく、業界全体での協力体制づくりにも取り組み、地域社会をより強固に支えていく決意が感じられます。
「これからも技術力を磨き、EV車を使った充電サービスで防災の分野でも地域に貢献していきたい」。そんな坪井社長の温かな思いと、社員皆様の努力が、この取り組みを支えています。